取引のポイント④ 不動産購入編

契約解除の方法を知る

①解除をする
契約の成立後に、契約を最初からなかったことにすることを契約の解除といいますが、契約の解除には、例えば、買主が手付を放棄して契約を解除する手付解除。売主が手付の倍額を返還して契約を解除する手付解除。

買主が、予定していた融資が受けられなくなり契約を解除するローン利用特約による解除、相手方(売主または買主)が契約の義務を履行しないことによる違約解除、その他合意解除などがあります。
契約の解除については改めて詳しく説明いたします。

②解除による損失
契約の解除により、手付金が戻らなかったり、違約金や損害賠償の請求を受けるなどの大きな損失が生じることがありますので、注意と覚悟が必要です。

あまりあってはいけない「契約解除」ですが、私ながい営業経験で一度だけあります。

私共が売主側に立った仲介の立場での三為契約*。


*三為契約=第三者の為にする契約・・・とは?
当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約する契約をいう。
第三者の権利は、その者が受益の意思表示をしたときに生じることとなる。
第三者のためにする契約は、中間省略登記を合法的に行なうための手法の一つとして利用されている。この場合には、
1.第三者のためにする売買契約(A→B、所有権は直接Cに移転する特約付き)
2.他人物売買契約(B→C、Aの所有権をCに移転)
という2つの契約を締結する。これにより、A→B→Cという譲渡をA→Cと登記することができるとされる。

買取仲介の業者Bが決済できずに違約金(売買価格の20%)を売主に支払いました。
この時ほど、違約金設定を20%にしておいて良かった!と思ったことはありません。

その後、その不動産にはすぐに買い手がついたので、売主様は売買価格+20%のボーナスになりました。
仲介業者は、買付が入ると慎重に慎重に事を進めていくのですが、稀にこういうケースにも遭遇します。
できれば、今後は遭遇せずに落ち着いた気持ちで業務したいですね。