先送りされた2022年問題
数年前から、不動産の暴落を予感させるものの理由にいつも取り上げられていた「生産緑地の2022年問題」
1992年に制定された「生産緑地法」により、最低30年間は建物の建築や売却行為が厳しき制限され、
この期間内は農業経営が義務とされる制度で、30年経った2022年に一斉に解除され
市場に膨大な土地が出回り、地価が暴落するであろう・・・
こういった問題でした。
不動産アナリストなどの専門家や我々不動産業者でさえ、口々にそう言っていました。
しかし、本年令和4年の6月に生産緑地法が改正され、指定期間が10年間延長されました。
「特定生産緑地」というやつです。
現在、生産緑地地区に適用している税制等の優遇措置が継続されることとなり、
引き続き農地として存続しやすくなりました。
そして多くの農家の方々が、特定生産緑地制度を利用すると聞きました。
急場しのぎの先延ばしですね。
2022年問題で、「土地が出て来るからそこまで待って買う」と思っている方、
残念ですが、土地はまだまだ高値安定です。
しかし、逆に生産緑地の指定解除までの期間は残り10年を切りました。
時期の到来前には、改めて「2032年問題」として、
また各種のメディアで取り上げられ注目を浴びるのでしょう。